久しぶりのMTG。
タイトル通り、イニストラード:真紅の契り(以下、VOW)のドラフトをMTG Arena上で15-20回ほどプレイしてみました。ピック時に思った事や7勝できた時のポイントを書いていこうと思います。
ボムレア環境ではあるが、その前の露払いが大事
タイトルにあるように、VOWはアーキタイプよりも「ボムレア」の存在がかなり重要です。
ただし、ボムレアを対処する除去カードが重めのコモンに結構あり、
それらのカードを当然相手も意識してピックしている事が多いため、最速で出す事よりも他のカードに
札を使わせるプレイングが物をいう事が多いです。
そういう意味で言えば、ボムレアを拾えた場合は他のレアが流れてきても浮気せず、他の詰める性能が高めのカード(具体的には威迫やパワー3~4)を意識してピックすると良いでしょう。自然とクリーチャーで攻める色である緑を含んだ場合は尚更です。
「アーキタイプに合ってるレアカード」は引かないものと考える
ボムレアというのは「色が合ってればアーキタイプと合ってなくても入れる」レベルのカードであり、
「特定のアーキタイプを強化する」タイプのレアカード(ここではアーキレアとします)は、
たいてい引かなかった時にデッキの弱さが目立ちます。
従ってドローカードや占術カードを駆使して何とか引く必要がありますが、そ
れによりデッキ構造が歪んだり、無理な多色化で事故ることも多々あります。
多色土地がレアに限定されるため、マナファクトを拾えなかった場合は3色はほぼ無理。2色でも均等の場合はダブルシンボルは1-2枚に抑えた方が無難でしょう。
上記の状況から、アーキレアを拾ったからと言ってそのアーキタイプへ移行する必要は無く、同色のアンコモンや
除去札を優先した方が良いケースが多々あります。
特に、今回は白と青に強力な効果を持ちそうなエンチャント(上画像)がありますが、
どちらもまあまあコストが重く、また引けるかどうかも分からないので、もしこれらのエンチャントを中心としたい場合は打消し・軽量除去・ライフゲイン軸を意識してこれを引くまでに耐える構造にする事を考えたいです。
マナフラッドへの対応・有効札の探し方を意識
今回、赤と黒には「血」トークンを出す呪文やクリーチャーが多く揃っています。
血トークンの能力は簡単に言えばルーターです。ルーターというのは、「1枚捨てて1枚引く能力」で、更に
「その状況に不要な札や墓地から使える札を捨てて、有効札を引き込みにいける」と言い換える事が出来ます。
これが思った以上に強力でした。
4マナ以上要らない!というようなデッキにとって、6枚目以降の土地は基本的に無駄になることが多い事になります。1ターンに2回以上動きたい場合はどうする?となりそうですが、呪文を連打出来る構築にしたい場合、自然と2-3マナ域が中心になり軽くなるのでやはり6枚以降は無駄になります。
そこで血トークンがあれば1マナでそれらを有効札に変換できる可能性があります。従って自然とアグロ戦略を取る事が多い黒や赤のカラーにとってはかなり強力です。
また、ミッドレンジデッキでもマナフラッドへの対応手段が増え、どうしようもない負けが減る事に繋がります。
メンタル面・ジェムの消費パフォーマンスからも、”無理ゲー"をいかに減らすか、というのは重要です。
注※勿論血トークンシナジーを持つカードも多くありますが、ルーター能力自体が強力なので無理にアーキタイプを寄せていく必要はないです。
逆に、緑・白・青単体ではほとんど血トークンを出すものが無いので有効札を探すスピードで負けることが多く、
マナフラッドの状況下になるとかなり不利です。
緑では重めのカードを取ってサイズで勝負すると赤や黒系統のカードにはほぼ勝てますし、青や白の場合、軸をずらして飛行戦略でもダメージを叩き出せるので、血トークンを出すカードがそこまで取れずに土地を引きすぎた時でも継戦能力が高くなるよう、「降霊」クリーチャーや序盤の除去を積極的に採用するのが良いと感じました。
白3マナのエンチャント「シガルダの拘禁」は白単色でありながら平和な心+追放除去+血トークンが出せてお得なため見かけたら取るのをお勧めします。
7勝デッキ紹介
ここからは2つほど、プレミアドラフトで7勝したデッキ(=700GEMのアドバンテージ)を紹介します。
1つ目は青白フライヤー。(+スピリット)
デッキリストはこちら。
<クリーチャー(13)> 1 悪戯な猫霊 (VOW) 69 1 ドーンハルトの霊 (VOW) 8 2 ランタンを携える者 (VOW) 66 1 ネベルガストの詐欺師 (VOW) 25 1 拘束の霊 (VOW) 48 1 嵐追いのドレイク (VOW) 82 1 夢鎖の霊 (VOW) 58 1 縫合された助手 (VOW) 81 1 過充電縫合体 (VOW) 71 1 貯蔵スカーブ (VOW) 73 2 塩水漁り (VOW) 233 <エンチャント(5)> 1 超常的救出 (VOW) 37 1 養育する存在 (VOW) 26 1 シガルダの拘禁 (VOW) 35 2 安全の揺り籠 (VOW) 54 <インスタント(6)> 1 錬金術師の挽回 (VOW) 47 1 不屈の意志 (VOW) 1 1 月の拒絶 (VOW) 67 1 発見への渇望 (VOW) 85 1 霊灯の罠 (VOW) 60 1 貫く光 (VOW) 30 <土地(16)> 9 島 (VOW) 399 7 平地 (VOW) 398
1-1(1パック目・1枚目のピック)で3マナの夢鎖の霊が取れたため、そこから青を中心としたフライヤー戦略を
考えました。夢鎖の霊が強力なのでそれを守ったり強化するためのカードを中心にとっていった所、2-1と2-2で青白の塩水漁りが取れたため、更に降霊クリーチャーを加えて、スピリット・エンチャントシナジーを重視していきました。3-1で過充電縫合体、3-3で嵐追いのドレイクが取れて打消し・アドバンテージ源もばっちり。スピリットが多めに出るため、ある程度濫用クリーチャーが使いやすいのもポイントです。
もう一つは、白黒ミッドレンジ。少しだけライフゲインシナジーがあります。
デッキリストはこちら。
<クリーチャー(15)> 1 隠し幕 (VOW) 101 1 しつこい標本 (VOW) 125 1 不浄なる祭司 (VOW) 41 1 エストワルドの盾殴り (VOW) 11 1 慈愛の祖霊 (VOW) 22 1 マルコフの浄化師 (VOW) 241 2 グリフ乗り (VOW) 15 1 希望の鷺 (VOW) 18 1 民兵の結集者 (VOW) 24 1 ドラグスコルの歩兵 (VOW) 10 1 教区刃の見習い (VOW) 29 1 コウモリの急使 (VOW) 102 1 血に狂った社交家 (VOW) 96 1 戦慄宴の悪魔 (VOW) 108 <エンチャント(1)> 1 シガルダの拘禁 (VOW) 35 <アーティファクト(1)> 1 結婚式への招待状 (VOW) 260 <ソーサリー(3)> 1 忌まわしき儀式 (VOW) 116 1 当て付けの議論 (VOW) 126 1 吸血鬼の口づけ (VOW) 136 <インスタント(4)> 1 貫く光 (VOW) 30 2 激情の報復 (VOW) 13 1 勇敢な姿勢 (VOW) 42 <土地(17)> 1 進化する未開地 (VOW) 263 8 平地 (VOW) 398 8 沼 (VOW) 400
まずは1-1で隠し幕という強力レアがピックできたため、黒を中心としたデッキを組むことに。
白黒のアンコモンや白の除去が流れてきたため白が薄いと判断してもう一色は白に決定しました。
その後、2-1で戦慄宴の悪魔というボムレアがピックできたので、これもデッキに採用。試合を引き延ばすために
降霊持ちや除去を多めに採用。露払いとしてグリフ乗りや血に狂った社交家などのパンチャー要員をピック。
更に、万が一即座に除去された時の回収要員としてコウモリをデッキに加えて完成しました。
血トークンもあるため、有効札を引きに行く事も出来るデッキです。
試合を長引かせて、ボムレアを引いて叩きつけた試合は必ず勝てました。
ドラフトで限られたリソースをやりくりするのは楽しい
ドラフトは基本的にどのデッキも他の人が取った残り物から選んでいき、限られたリソースをなんとかやりくりして20点のライフを削りに行くゲームになります。周りの人のピック状況や自分のマナカーブなども考慮してピックしていくのは結構大変ですが、それが逆に頭を使っていて気持ちいい。
構築と同じくらい(下手すればそれよりも)楽しいと僕は思っています。
これを読んでくれた皆さんも、(参考になるかは分かりませんが)ドラフトのポイントを捕まえて、挑戦してみてほしいです。
2022年の2月には、新たなパックである「神河:輝ける世界」が発売予定です。その時には、またドラフト記事を書いていこうかなと思うので、どうかお付き合いいただければと思います。
それでは、また。
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